2008シマノWSCT全国大会

  • 日時:2009年4月12日(日)
  • 場所:静岡県袋井市 エコパスタジアム
  • 主催:株式会社 シマノ
  • 成績:第3位
  • LinkIconシマノHP大会レポート

大会の模様

出発

4月11日(土)博多駅から、朝7時30分の新幹線に乗って大会会場となるエコパスタジアムへ向かった。九州から参戦する選手達と合流し、約5時間の列車の旅だ。電車に乗り継いで会場の最寄駅である愛野駅で下車。練習の前にホテルにチェックインした後、昼食をとって道具を持ちエコパスタジアムへ向かう。昼食はイタ飯屋で駿河湾?風スパゲッティだった。

前日練習

スタジアムの横にある、投てき場が前日の練習場所となっている。数人の選手が、練習を行っていた。ここで、明日に向けてのフォームチェックとタックルのチェックを行った。特に、本番でパッチンしないように準備したスプール全てをラインチェックする。入荷したばかりのADT7度スプールが今回の新兵器だ。初めての使用だったから、トラブルが無いか、この場で十分チェックする。テストの結果バッククラシュもすることなく、ラインの放出も調子いい様子だった。本番で威力を発揮するよう期待した。

投てきの方は、左側に引っ掛け気味になることが多く、明日ファールにならなければいいなーというまずまずの仕上がりだった。練習をやりすぎて右手が痛くならないように、練習はほどほどにとどめた。

タックル

ロッド:シマノ スピンパワー365CX
ガイド:バッドガイドT-HVSG30H+チタンガイド(旧型で型名不明)で7点ガイド仕様
リール:ダイワトーナメントZ45 LG
スプール:入荷したばかりのADT7度スプールほか4個
力糸:サンラインスーパーキャストテーパーライン 3→8号
道糸:東レ 銀鱗2.5号
フィンガープロテクター:國スペシャル(國手作り)
ラインゲージ:テクロック SM-112

初参戦エコパ

シマノWSC全国大会参加者は41名。1回戦では、3投し最長飛距離で争う、16名が2回戦に進出する。2回戦は、2投し上位8名が決勝戦に進むことができる。決勝戦は2投で、決勝戦での最長飛距離で順位を決める。

全国大会の競技場であるエコパスタジアムでは、大きな風は吹かないと言う。これまで、一般の大会では100mオーバーを投げたことはあるが、それは風が大きく影響している。無風に近い状態での私の実力は95m程度ではないかと自分なりに把握しているつもりだ。95mでは1回戦を突破することは出来ない。私は今回は社会見学のつもりで出場し、トップキャスターの奮闘ぶりをじっくり勉強させてもらい、来年へとつながればいいかなーという気持ちだった。そうはいっても、トーナメンターとして全国の舞台で無様な負け方をするのもいやなので、キス釣りをしばらく我慢して、18グラムキャスティングの鍛錬をおこなった。今日その成果を発揮する機会がやってきた。

試合当日、朝5時30分に朝食をとって、ホテルからエコパスタジアムへ歩いて向かう。快晴の空、天気の心配は必要なし、記録を左右する風も気になるほどではない。朝7時に受付が始まり、受付と同時に投入順となるゼッケン番号の抽選があった。釣りのトーナメントならば場所選択に有利な若番が欲しいところだが、経験の薄い私にとっては若番は避けなければなりません、万が一、「1番」なんて取ったときには、段取りを知らない私は、きっとおどおどしてしまうことだろう(汗)
幸い「30番」を取ることができた、ゼッケンの入った封筒と18グラムシンカー3個を受け取った。30番であれば順番が来るまでに、競技要領が把握できるので安心した(汗)

ルール説明が行われた後、いよいよ1回戦が始まる。大会会場では、試投が許されていないため、まさしく本日の第1投となるわけだ、身体の動き、スイング、指先の感触などゼロに近いところがら競技が始るわけで、当然、一投目からは好記録を期待することは難しいことだ。

1回戦

8時ちょうど、競技がスタートした。投入ごと一人づつ計測するのではなく、選手全員の投てきが一順したのち一斉に距離計測を行う、よって競技は淡々と進行していく。

とうとう私の一番緊張する瞬間が来てしまった。思ったよりは緊張していないようだ。失敗しないように投げて、エリア内にシンカーを落とすことが第一目的だ。スタンバイ中に頭の中でキャストのイメージを繰り返しながらコートに向かった。
「ちょっと待ってください!前の選手が出てから合図します」審判に止められた。ちょっと焦っていたようだ、落ち着いて冷静を取り戻す。「合図」のあと、投てきエリアに足を踏み入れると直ちに「スタート!」の声がかかる。ここから1分間に投げないとファールとなる。
1分間あるのでゆっくり投げればよい、振り返ってコートを見渡した。広く綺麗なグリーンのコートが気持ちいい、コートど真ん中の向こう側、客のいないスタンド席にでかい電光掲示板が座っている。正面にあるでかいそれに、目標物は決まった。

いつものようにシンカーを振って、シンカーを体の後ろに入れて・・・いつもの段取りで
そして、思いっきり振り回した。人差し指の感覚、スプールから出て行く糸の音、全て良好だった。
ADT7度スプールからシュルシュルと糸が出ている。ラインのトレースを辿ると、シンカーが飛んでいるのが確認できる。1投目はやや右側のコート上に落ちた。ファールすることなくキャストすることが出来たことにホッとする。投入直後には何m飛んだかは分らない、はたして何m飛んだろう・・・

1順を終えて2投目が開始された頃アナウンスが流れる、暫定1位から順番に読み上げられる。以外にも國の名前が早めに呼ばれてしまった。なんと!國は1投目「98.00m」暫定3位だった。95m以上出たことに驚きと、予想外の順位に少々戸惑ってしまった。「98mあれば2回戦いけるよ」と期待の声をかけられる。しかし、選手達は強豪ばかり、2投3投と記録を伸ばすしてくることは想定できる。ここは油断せずに、残り2投も全力で投げていこう。

2投目はやや左に飛んだ、ラインを回収すると、蝶結び状になっているところがあった。「ライントラブルの痕跡だ」当然記録も期待できない。このライントラブルの原因はセッティングのことを振り返ってみれば心当たりがある。ライン裁きとスプールワークが雑だったことに反省する。原因が分れば良い今後同様のミスをしないよう気をつけるだけだ。記録は「93.07m」だった、トラブルがあっての93mだから竿の振りは良好だったのだろうと、前向きに捉えて、次のことを考えることにする。

1回戦2投目終えて、暫定5位になった。3投目に備え、スプールを交換して順番を待つ。今度こそは、1投目の記録更新を狙いたいところだ。3投目、左側のライン5メートルほど外れて「ファール」だった。記録更新を狙い力んだようだ、左側へ振りすぎるいつもの悪い癖が出てしまった。
結果、1回戦は6位という成績で2回戦へ進出することが出来た。1回戦、1位と2位の有名選手は、なんと!102m以上も飛ばすというの素晴らしい記録に全国レベルの凄さを実感した。

2回戦

2回戦へ向けて、作戦なんか経験の無い私にあるはずが無い(汗)
あるとすれば、1回戦で調子の良かった「ADT7度スプール」に戻してラインの確認を行う程度だった。早めに配られた弁当を、選手の皆は食べていたが、まだ10時だ、私は箸をつけずに水分だけ補給した。2回戦は、2投での勝負だ。たった2投で勝負するのだから、ミスは許されない。2

回戦の16名の中から半分の8名が決勝戦へと進むことができる。私は、勝ち残ることよりも、とにかく少しでもいい記録を出したいという気持ちで挑んだ。順番待ちまでの僅かな時間、頭の中でキャスティングの動作イメージを繰り返す。

2回戦1投目は、ひとさし指の引っかかり良好、振りも良好、ライントラブルも無くスムーズに糸が出た。失敗無く投入できたことに一安心・・・「OKです」審判の指示に従いコートから出てラインを回収する。ライン回収の途中で審判によるライン計測がある。ここで、ライン径が0.25以上あればOKである。リールを巻いている最中に、「今のは良かったですよ、飛びましたよ!」と審判からのお褒めの言葉。そうかぁ!それは記録に期待して、スキップしながらスタンバイ位置に戻った。

結果!!2回戦1投目は「101.86mm」だった!!エコパで100mオーバーを打てたことが最高に嬉しかった。しかも、暫定2位、決勝戦進出当確だろう。

こうなれば、調子に乗って2投目も100mを狙いたい、欲はだんだん大きくなるものだ(笑)失敗してもいいから思いきってやってみよう!意気揚々と乗り込んでタックルチェックを受けているときだった。あれ、スプールからラインが1本外れているのが見える。急いで、ラインを出しているのだが、慌てているので手元が上手くいかない。リールの軸にラインが絡まってしまい、スプールを取り外して糸を解き巻き直す。競技進行は待ってくれません、「間もなくスタートします」の言葉。
力糸の結び目やスプールの高さ調整を確認する間もなく、慌ててラインを巻き込んで急いでコートに入る。

コートに入ってからは、気持ちを整えてキャストした。投げた瞬間「バッチ!」といういやな音・・・・バッククラッシュだった。原因は、直前のライントラブルだろうか?思い当たることがある、セッティング時に若干の糸ヨレを発見したときのこと、
糸を出してヨリを取ったのだが、巻き取りに失敗していたようだ。最後のスプールチェックを怠ったばかりに今回のバッククラシュに至ってしまった。スプールにテーパー角度が7度と大きいものを使用している。さらにラインにはナイロンを使用しているのでスプールから糸が滑りやすくライントラブルがおきやすい。PEラインを多用する実釣にはない作業で、経験が浅いためライン裁きにはかなり神経を使うのだ。2回戦の結果、2位通過で決勝戦へと進出できた。

決勝戦

勝ち進んだのは8名、選手の顔ぶれは、私を除いてエコパ常連さん。運良くここまで来ちゃったのね!みたいな集団登校の中に新一年生が一人加わったような感じだった。投てき順番はゼッケン番号順、2投で勝負する。私はゼッケン30番で最後から2番目だった。私の前はゼッケン21番村田選手、後ろはゼッケン33番十倉選手、そうですキャスティング界の名手です。私は優勝候補の強豪キャスターのお二方に挟まれた形となっている。本日の記録でも、両サイドのご両人は102mオーバーを飛ばしていた。

決勝戦は、投入ごとに計測され・アナウンスで発表される。記録が更新するたびに、大きな歓声が沸きあがる。トップ選手がその都度入れ替わっていくのがわかるので、会場全体が、競技独特のライブ感そして緊迫感に包み込まれていた。

私の順番が来るまでの最長記録は「99.41m」九州の大先輩、丸木幸夫選手の記録だった。いよいよ私の決勝1投目!深呼吸をして、コートに入った。
「スタート!」
これまで順調にきた自分を信用して思いっきりぶっ飛ばしてみよう!スイングの動作にはいり、シンカーを体の後ろに入れ、右目でシンカーを送る、後ろに回ったシンカーを振り返った左目で確認したら!一気に!フルキャスト!!指へのテンションもフィニッシュの止めもいい感じだった。シンカーはコート内やや左に飛んで着地した。着地後の会場の様子で飛んだかどうかが感じ取れるのだが、興奮していたのだろう、ここで、歓声がどうだったかは?聞こえてなかった。
しばらくして、記録が発表された。
「99.82m」
おーっ・・記録更新し暫定トップになったのだ!しかし、記録は100mに届いていない、優勝は100mを超えてくるはずだから。あくまでも暫定トップだと気持ちを整理していたら・・・直後に歓声が沸いた!33番十倉選手にいい記録が出たようだ。「99.84m」記録更新。わずか2センチ更新された。私の暫定トップは予測どおり実感する間もなく一瞬で消えてしまった。

ラスト一投

決勝戦1投目を一順し、私は暫定2位だった。しかし、安心はできない。勝負は最長飛距離で競うわけだ。決勝に残った選手達は「100m」を超えてくる実力のある強豪ばかり、最後の一発で結果を出せばよい、ここからが勝負がはじまるのである。

各選手の最後の投てきから目が離せない。記録を呼ばれる瞬間まで、記録が塗り替えられそうでハラハラする。草野選手が投げた!歓声が上がる、審判がやや後ろ寄りに動いたので、好記録が期待される。記録は「101.42m」なんと、一気にトップに躍り出た。流石だ、決勝のここ一発で100mを超えてきたぞ!大きく塗り替えた記録に草野選手の優勝か!?という会場の空気が感じられたが、私を含む控えの選手3人はそうは思っていなかったはずだ。

草野選手の次の投てきは21番村田選手だ、村田選手は1回戦で「102.50m」を飛ばしている、記録更新が有望だ。最後の記録は「97.33m」残念ながら更新はできなかった。残った選手は2名、私と十倉選手だ。ここで私の表彰台が決まったのだが、それを気づいたのは後のこと。投てき直前の私にはそういうことを考える余裕はなかった。頭の中には、100m越えのことしかなかった。私の2回戦での記録「101.86m」、もう一回「100m」が欲しい!!

大きく深呼吸し、竿に気合を注入して、コートへ踏み出した。「スタート」合図。
正面の電光掲示板を確認した、コートに吹く風は無いようだ。
振り返ってスィングの動作に入る。
肩の力を抜いて、慎重にシンカーをまわして、
そして、一気に振りきった!!
コート右側の方向に飛んでいる、指の掛かりOK!スィングOK!フィニッシュOK!
今大会一番上手に振れた感触だった。
シンカーが着地した瞬間、「いった!」思わず叫んだ。
100m越えの感触があったのだ、計測結果が待ち遠しい。
「記録は98.91m」
・・・・あれー?想像したより飛んでいなかったようだ。
最後に33番十倉選手だ、十倉選手は1回戦で「102.38m」2回戦で「103.24m」という好成績をたたき出している。オールラストに何が起こるが会場全体が固唾を呑んで見守った。そして、期待どおり飛ばしてきました。記録は「102.39m」エコパ決勝記録を塗り替えて大逆転。十倉選手は今大会において、7投したうち100m越えを4発、ファールは1回も無しという大変素晴らしい成績を収められました。

表彰台

選手が集合し表彰式のアナウンスが始まる。優勝は「十倉選手」「うぉりゃぁ~ぁ」拳をあげて喜びのポーズ、歓喜の響きがスタジアム全体に響き渡った。選手一同ワーッと盛り上がり拍手で健闘を称えた。2位「草野選手」最後の大逆転に悔しさが残る、しかし、ここ一発のビックアーチは流石です。
3位「國友選手」・・・一歩前にでて、「よっしゃ~ぁ!!」3位の私が雄叫びのパフォーマンスしたことに会場が爆笑!?、拍手で迎えていただいた。私にとって、3位表彰台は大健闘です、自分で自分を褒めてみました(笑)

おわりに

半年前、軽い気持ちで18グラムキャスティング大会に参加したのが始まり、エコパの権利をいただいてしまい、全国大会に参加するのならばと黄色い竿を新調したり(させられたり?)キス釣りシーズンインしても釣りはお休みしてキャスティングに専念し練習に励みました。今大会の結果3位表彰台は、本人も驚くほどの成績をいただき戸惑っております(汗)これで、18グラムの世界から抜け出せなくなったようにも感じています(笑)

また、来年に向けて頑張りたいと思います、キスの終わる秋からはじめますので、皆さんも一緒にいかがですか、気軽にはじめてみませんか・・・・幸い、福岡には18グラムの実力者が多く、ご指導を受けるいい環境に恵まれています。また、投乃助師匠による最新機器を投入したDVD画像は秒間300コマのスーパースローモーションによる画像解析が可能となりました。その編集作業の労力に感謝いたします。

諸先輩方の手厚いご指導そして皆様からのたくさんの応援ありがとうございました。