尺ギス釣り

尺ギス釣り

 

釣りシーズンの項目でも説明したように、尺ギスは砂浜でも砂浜以外でも釣れますが、実際には圧倒的に砂浜以外のポイントで釣れることが多くなります。砂浜での尺ギスは、狙って確実に釣るというよりも、引き釣りの中で偶然に近い形で出会うことが多い魚です。砂浜で大ギスを掛けたときの対応については、「アタリ&取り込み」の項目にある大キスを釣るコツを参考にしてください。
 
ここでは、狙って尺ギスを釣るための方法として、砂浜以外のポイントでの釣り方を説明します。この釣りは、砂浜での引き釣りとは大きく異なり、ポイントの選び方や仕掛けの考え方、アタリの取り方まで、すべてが変わってきます。良型のキスを本気で狙うなら、砂浜以外のポイントをじっくり攻める釣りを覚えることが大切です。

尺ギス釣りの極意

 


砂浜以外で尺ギスを狙うときは、まず入り江や藻場など、大ギスが潜んでいそうなポイントをじっくり攻めることが基本です。こうした場所は根掛かりも多いため、天秤や仕掛けは多めに準備しておくと安心です。竿はやや柔らかめ、道糸はナイロンを使うと、キスに違和感を与えにくく、エサを自然に吸い込ませやすくなります。
 
また、尺ギスは警戒心が強いため、15号前後の軽い錘を使い、着水音をできるだけ抑えることが重要です。狙うポイントより半色以上遠くへ投げ、静かにポイントへ仕掛けを入れる意識が大切です。仕掛けは遊動式、リールはドラグフリーにし、道糸を張りすぎず少し緩めた状態で置き竿にして待ちます。ただ置いて待つだけでなく、10分に1回ほど軽くしゃくって巻きを入れると、それをきっかけにアタることもよくあります。
 
尺ギスのポイントは、大物の外道が掛かったり、藻や根が多かったりするため、仕掛けはやや大きめ、鈎も大きめを使うのが安心です。数釣りではなく1匹を確実に狙う釣りなので、鈎数は2本程度に抑えるのが基本です。時間帯は昼間よりも夕方から朝方にかけてが有望で、エサにはチロリや本ムシが効果的です。エサは鈎のチモトがしっかり隠れるくらい、やや大きめに付けるのがポイントになります。
 
アタリが出たら、すぐに合わせるのではなく、まず前アタリの段階で道糸を少し緩め、食い込みを良くしてやります。そして本アタリでリールが鳴り、キスが走り始めたら、さらに少し道糸を送ってやります。走りが止まったところで竿を持ち、リールを巻いて魚の重みを感じたら、ゆっくりと合わせを入れます。大きく強く合わせると、かえってすっぽ抜けることがあるため禁物です。掛かった後は、藻や根に入られないよう一気に巻き取ることが大切です。
 
また、尺ギスが釣れたら、その場ですぐにサイズを測ることをおすすめします。魚は冷えると確実に縮むためです。大会などで後から検量がある場合は、新聞紙に包んでからクーラーへ入れると、縮みをかなり抑えることができます。

お勧め尺ギス仕様

 

竿:柔らかめの振出竿(20~30号)
リール:ドラグ付きリール
釣り方:置き竿2本~3本
道糸:ナイロン
力糸:ナイロン
天秤:全遊動天秤
仕掛け:遊動仕掛け
モトス:3~5号ハリス間隔40cm
ハリス:1.5~3号長さ5cm
鈎:丸セイゴまたはビッグサーフ10~12号
鈎数:2本~3本
エサ:チロリまたは本虫(岩虫)

実況レポート

 

竿:スピンパワー425BX-T プロサーフ425BX-T サーフリーダー425CX-T
リール:シマノパワーエアロ3台
釣り方:置き竿3本
道糸:PE1.5号
力糸:ナイロン
天秤:遊動KAISO天秤15号
仕掛け:遊動仕掛け
砂ズリ:クッションゴム30cm付き
モトス:5号間隔40cm
ハリス:3号長さ5cm
天秤から第一鈎まで:120cm
鈎:丸セイゴ10号
鈎数:2本
エサ:岩虫
天気:曇りのち晴れ
汐:小潮
干潮:8時30分頃
満潮:12時頃
釣行日:2006年6月18日
場所:長崎県平戸古江湾
釣れた時刻:10時30分頃
長寸:30.2cm

ポイントは、同行者のサーフDEサーフさんが先月31.5cmの尺ギスを仕留めた実績場。大きな湾、いわゆる入り江の中ほどに位置するポイントです。海岸はゴロタ石と砂が混じり合い、海底は藻と根に囲まれた砂地。まさに大ギスが潜んでいそうな雰囲気を漂わせていました。曇り空の下、朝6時半から釣りを開始しました。
 
キスのアタリは3色から3色半付近。釣れてくるのは18cmクラスが1時間に1匹程度という渋い状況です。それでも、そのサイズでドラグを鳴らして走るのですから、この場所の魚の力強さを感じます。一方で、ベラの活性は高く、掛かってくるのはベラばかり。時間だけが過ぎていきます。
 
9時を過ぎるころから空に晴れ間が広がり、気温がぐんぐん上がってきました。それに合わせるように、キスのアタリも少しずつ増え始めます。そして10時半ごろ、その瞬間は突然訪れました。
 
4色ほど投げ、リールを巻いてちょうど3色半で竿を置き、ドラグフリーにしてさらに道糸を送り込み、たるませた状態で腰を下ろした、その瞬間でした。
 
ジャーッ!
ものすごい勢いでドラグが鳴り響きました。思わず飛び上がり、すぐに道糸を送り込んで十分にたるませると、またしても
 
ジャーッ!
と激しく走ります。さらに道糸を送ると、ようやく走りが止まりました。
 
10秒ほど待ってから、静かに竿を手に取ります。ドラグを締め、リールをゆっくりと巻く。手元にキスの確かな重みが伝わったその瞬間、ゆっくりと合わせを入れました。
返ってきたのは、大ギス特有の重く、確かな手ごたえ。

「これは間違いなくデカイ」
そう確信し、一気に浮かせるように巻き上げます。その後は、海面に天秤が見え隠れする程度のスピードで慎重に寄せました。取り込みでは岩に掛けないよう細心の注意を払い、慎重に、慎重に浜へ。
 
そして手にした魚は、やはりただ者ではありませんでした。鈎をしっかりと飲み込んだその姿は、まさに狙って獲った一尾。数ではなく、価値で勝負する尺ギス釣り。その醍醐味を、あらためて実感させてくれる一匹となりました。

尺ギスデータ

 

 
みんなの釣果記録から昌坊さんが分析

寸法   年月日     県  ポイント 潮周り
31.0cm 2004年 3月13日 熊本県 牛深市茂串~砂月 小潮
30.0cm 2004年 5月15日 福岡県 ざうお海岸 若潮
31.4cm 2004年 6月4日 佐賀県 呼子 大潮
30.0cm 2004年 6月12日 福岡県 福吉海岸 小潮
30.0cm 2004年 7月11日 福岡県 弊の浜 小潮
31.5cm 2004年 7月24日 長崎県 平戸 小潮
30.0cm 2004年 9月19日 福岡県 鐘崎深浜 中潮
30.0cm 2004年 12月16日 熊本県 宇土 中潮
30.5cm 2005年 6月3日 佐賀県 呼子 若潮
30.0cm 2005年 6月26日 福岡県 弊の浜 中潮
31.0cm 2005年 7月17日 長崎県 福島 若潮
30.4cm 2005年 10月15日 福岡県 もこみち 中潮
30.3cm 2006年 5月5日 宮崎県 向ヶ浜 小潮
31.4cm 2006年 5月6日 長崎県 平戸 小潮
31.0cm 2006年 6月3日 福岡県 糸島 小潮
30.3cm 2006年 6月11日 大分県 須美江 大潮
30.0cm 2006年 6月17日 長崎県 福島 小潮
30.2cm 2006年 6月18日 長崎県 平戸古江湾 小潮
30.4cm 2006年 8月26日 長崎県 松浦 中潮
30.0cm 2006年 10月22日 福岡県 鐘崎深浜 大潮
30.5cm 2006年 11月5日 福岡県 鐘崎深浜 大潮
30.2cm 2007年 2月10日 長崎県 福島 小潮

尺ギスポイント
紹介

長崎県松浦市福島里
 


長崎県松浦市滑栄
 


福岡県西区小田浜ざうお海岸