練習で修得したこと

飛距離を出すには

体重移動

右足から左足へしっかり体重移動する事。

体のヒネリ

体重移動と同時にも上半身も同じように動かしていたのではダメです。左足を踏み出した瞬間はまだ上体を残しておき、左足→腰→上半身と連続してヒネル感じ。全身をバネにする感じです。

構えの手の位置

左手は高くまっすぐに伸ばし、右手は脇を開いてひじを直角にする事。 ただし、両手とも比較的低く構える方法もありますので、一概に言えません。

たらしの長さ

投げ方に応じて竿と錘に合った長さにする事。長すぎ短すぎはダメです。どの位置がベストポジションなのか、自分で見つけるしかありません。

目線

目線(投げる目標)は海上上空45度。空に向かって投げる感じです。
スタンス できるだけ平坦なところで、キャスティングする事。傾いていたら飛距離ダウンは確実です。

錘の初速

力糸を指から離した瞬間の錘の初速が速ければ速いほど、遠くに飛びます。それには竿を最大限に曲げて竿の反発力を生かす事と竿を振るスピードを速くする事です。30号錘と20号錘で比べてみると良く分かりますが、30号錘の方が竿を曲げる力が強く、20号錘の方が竿を速く振ることができます。当然30号錘で速く振る事ができればベストです。練習当初は30号錘で練習してましたが、竿を速く振る事にポイントを置き、20号錘や23号錘で練習するようにしました。慣れれば7色半は飛ぶようになります。30号錘で連続20投すると汗びっしょり、かなりの体力を消耗します。でも20号錘であればそれほどでもありません。

錘の号数

竿に合った錘を使うことが大前提ですが、錘は軽いより、重い方が有利です。しかし、上で述べたとおり、軽いほど速く振れるので、33号の竿で無風であれば30号錘と20号錘では、10m程度の差でしょうか。ところが、向かい風や横風の時は、30号錘の方が有利です。1色以上違う場合もあります。

錘の形状

錘は風の抵抗を受けながら飛んで行くので、当然小さい方が有利です。もちろん断面積が小さい方が有利です。でもそう単純では無いようです。いかに安定した姿勢で飛行できるかが重要です。流体力学ですね。「タングステンデルナー」の技術解説を読むと、奥が深い事が良く分かります。

竿の号数

竿の号数が高い程(硬い程)、竿の反発力が高く、初速が速くなります。しかし、反発力が高いということは、曲がってからの戻りが速いということで、それに負けないように竿を速く振らないといけません。速く振れない方は比較的柔らかい竿の方が良く飛ぶ事になります。

竿の長さ

405と425をまったく同じ速さと軌道で振ることができれば、当然、長い方が錘の初速が速くなり、より遠くに飛ばすことができます。(物理の法則ですね。)スカイキャスターを使い実験してみたら、とんでもない結果でした。20cm長いと当然竿が重くなり、長いために同じ軌道で振ることは困難です。そんなわけで、逆に飛距離が落ちました。背が高い(180cm以上)方は425でも問題なく振れるかも知れませんね。

リールシート位置

竿尻を支点にして、同じ力でリールシートを押した場合、リールシートが竿尻から遠いほど竿は曲がりやすく、より遠くに飛ばすことができます。メーカー純正のリールシート位置が号数が大きいほど長くなっているのはこの為です。でも良く考えたら、人によって手の長さも違えば背も違うし、パワーも違う。自分に合ったリールシート位置がきっとあるはずです。

竿とリールの重さ

もちろん軽いほど、速く振れるので、遠くに飛ばすことができます。竿尻にバランス錘を入れる事ができる竿がありますが、バランス錘を入れると重心が竿尻側に寄って、なんだか軽くなったような錯覚(持ち重り)になります。でも飛距離の点ではマイナスだと思うので、拙者は何も入れないようにしています。

スプール

スプールの重さと形状が飛距離に及ぼす影響は大です。もちろん、軽いことが一番です。テーパーはできるだけあった方が糸の放出抵抗が小さくなり、有利です。でもテーパーがありすぎるとバックラッシュなどのトラブルが心配されます。エッジ角度は小さい程、エッジ高さは低い程、つまり標準仕様よりも細糸仕様の方が、糸の放出抵抗が小さくなり、有利です。直径は大きいほど糸の放出抵抗が小さくなり、有利です。

潤滑剤

スプールから力糸と道糸がものすごいスピードで放出され、竿の各ガイドを通っていくわけで、その抵抗をいかに小さくする事ができるかが重要です。力糸と道糸に「PEにシュッ」を吹き付けるだけで、驚くほど効果があります。うっかり床に吹き付けたら大変です。ツルツルになってしまいます。ガイドにもこれを吹き付けるか、テフロン配合の車用ワックスを塗りこむと、効果抜群です。

道糸と力糸

錘だけが飛行するわけではありません。道糸と力糸も一緒に飛行します。と言う事は、どちらも軽い方が有利です。つまり細いほど有利です。PEとナイロンではナイロンの方が有利です。また、ガイドを通過するときの抵抗という観点からすると、道糸と力糸が一体になった物の方が有利です。別々の場合はできるだけ結び目を小さくする事です。

実釣では

天秤と仕掛けの抵抗と重さを軽くする事が重要です。投げた時にピューと音がする場合があります。あれは天秤が風の抵抗を受けて鳴っているんだと思います。鳴らない方が有利だと思います。仕掛けは短く、鈎は少なく、小さく、エサは小さい方が有利です。10本鈎なんて飛距離の点からするとトンでもない事です。トーナメントで1本鈎で大遠投しているトーナメンターを見たことあります。

バラつき

昨日は10投中、全部満足できる飛距離だったのに、今日はダメということもあります。上空の風の影響もあれば、その日の身体のコンディションも考えられます。そんな日はくよくよせず、あまりむきにならない事です。

キャスティング時のトラブルをなくすには

力糸の長さ

力糸は静止状態からトップスピードまでガイドを通って行きます。一瞬の事ですが、力糸から道糸までスムーズにバランスよく放出させないといけません。実験してみると分かりますが、力糸が短いほどガイドに絡む確立が高くなります。かといって長すぎると、全体的に重くなり抵抗が増えてしまうので、バランスが肝心です。安定したキャスティングができるのであれば、8~10mでも問題ないでしょうが、一般的には10~15m有った方が良いでしょう。拙者は13mにしています。

力糸のつなぎ目

つなぎ目のコブはトラブルの原因につながります。できるだけ小さくすることです。

道糸

細いほどトラブルが多くなります。2号PEだとどんなにいい加減で無茶なキャスティングしても、何てことなく飛んでいきます。これはおそらく、力糸と道糸のバランスによるものだと思います。道糸を細くする時は、それに合わせて、力糸も細くした方が良いでしょう。

潤滑剤

力糸と道糸がガイドを通過する時、ガイドに引っかかりぎみになっていたとしてもお互いのすべりがよければ何事もなく通過するはずです。常にガイドも糸もツルツルにしておく事がベストです。

地面の状態

スタンスする地面が傾いていると、スムーズな振りができずに、2度振りになり、ガイドに絡む事があります。また、錘が走る地面が凸凹だったり、ゴミが合ったりすると、同じようなトラブルになる場合があります。

練習日数

平成17年6月~平成25年3月31日
投げ練習:767日

練習目標

① 狙った方向に確実に投げる。
② 錘だけで8色投げる。
③ 10本鈎仕掛けを絡まずに投げる。
④ ライントラブルをなくす。