香港(2016年8月1日-4日)

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1997年7月、香港はイギリスから中国へ返還されました。
あれから19年。
返還前に3度香港を訪れたことがありますが、2階建て市内電車(トラム)とスターフェリーは、今も昔と変わらぬ姿で街を走り、海を渡っています。
あの独特の香港らしい風景に再び出会えたことだけでも、どこか懐かしく、うれしい気持ちになりました。
 
香港2日目は、観光と市場調査です。
会長さんとナムチャンに案内していただき、まずはトラムとケーブルカーを乗り継いでビクトリアピークへ向かいました。
香港観光の定番中の定番ですが、やはり外せない場所です。
本来なら、そこから香港の街並みを一望できるはずなのですが、この日はあいにくの霧がかったような空模様。絶景は少し霞んでいましたが、それでも高台から眺める香港の気配には、この街ならではの魅力があります。
 
ビクトリアピークからはミニバスで下り、さらにスターフェリーで海を渡ります。
その後、マーティンの奥さんとも合流し、尖沙咀(チムサーチョイ)の飲茶レストラン「翠園」で食事。香港に来たら、やはりこうした時間も外せません。
 
食事のあとは、いよいよ釣具店の市場調査です。
香港の釣具店は、佐敦(ジョーダン)付近に集まっています。
 
まず調査したのは、シマノ製品を中心に扱う「SHIMANO香港専売店」。
店内には投げ釣り用品が驚くほど豊富に揃っていて、見ているだけでも楽しくなります。
しかも価格を見てびっくり。
日本よりかなり安い。
表示は香港ドルで、香港には消費税がありません。細かな計算は皆さんそれぞれで、というところですが、思わず「安いなあ」と何度も口にしてしまうほどでした。
 
次に向かったのは、ダイワ製品をメインに扱う「WORLD FISHING CENTER 世界釣魚中心」。
こちらも投げ釣り用品はかなり充実しています。
ところが、シマノとは対照的に、ダイワ製品は日本よりかなり高額。
同じ香港でも、メーカーによってここまで差があるのかと、非常に興味深い市場調査になりました。
 
ホテルへ戻り、テレビをつけると、ここでまさかのニュース。
翌日は台風直撃。
公共交通機関は昼過ぎまで運行中止、もちろん飛行機も飛ばないとのこと。
ここで一気に雲行きが怪しくなってきました。
今回は楽天トラベルで飛行機もホテルも手配していたため、こういう事態になると本当に厄介です。
乗れなかった飛行機の払い戻しはなく、余分に泊まるホテルも、代替便も、すべて自分で手配しなければなりません。
せっかくの釣り旅も、急に現実的な苦労に引き戻されることになりました。
 
そして香港3日目。
本来なら帰国日だったこの日は、午前中だけで問い合わせや手配に2時間も費やし、すっかり意気消沈。
ところが台風そのものは、思ったよりあっさり通過していきました。
昼食を取るため、ホテル近くの銅鑼湾(コーズウェイベイ)へ出てみると、昨日までのあの喧騒がまるで嘘のよう。
トラムも、バスも、タクシーも、観光客も、ほとんど姿がありません。
写真を撮ったのは午前11時。
あれほど人であふれる街が、ここまで静まり返るのかと、ある意味でとても印象的な光景でした。
 
そして香港4日目。
ようやく帰国する日です。
台風の影響はまだ残っていて、空は雨模様。
香港空港から、上海経由で福岡へ向かう中国東方航空に乗ることになりました。
飛行機のドアが閉まり、「これでようやく帰れる」と安心したのも束の間、機体はいっこうに動きません。
どうやら上海上空の天候が悪いらしく、そのうち機内食が配られ始めました。

結局、離陸したのは予定より約4時間遅れ。
この時点で、何となく嫌な予感がしていました。
そして、その予感は見事に的中。
上海に到着すると、日本への乗り継ぎ客は全員集められ、
「日本行きの飛行機はすべて終了した。今晩の宿泊先、夕食、明日の便は手配した。一度預けた荷物を受け取って、指示があるまで待機するように。」
と説明されました。
最悪です。
 
しかも、その後さらに2時間以上待機。
ようやくバスで連れて行かれた先は、かなり辺鄙な場所のホテルでした。
「夕食は用意してある」と言っていたのに、実際には何も無し。
結局、ホテルの売店で買ったビールとつまみでしのぐことになりました。
海外遠征の最後にしては、なかなか厳しい締めくくりです。
 
そして5日目。
上海から、ようやく帰国の日です。
ホテルを出て空港へ向かうと、そこは人、人、人。
ようやく荷物を預けようとすると、ここでさらにひと悶着。
香港で6個の荷物を預けたときには何も言われなかったのに、上海では
「預け荷物は1人2個まで。2個多いので追加料金が必要。」
とのこと。
しかも、4個の荷物がベルトコンベアーに吸い込まれた後で言われるのですから、唖然とするしかありません。
請求額は、10000元×2個=20000元。
日本円でおよそ3万円。
まったく納得しがたい話でしたが、ここで揉めても帰れなくなるだけです。
 
それでも飛行機自体は予定通り福岡へ到着。
こうして、ようやく長い長い香港キス釣り紀行が終わりました。
もし台風さえ来なければ、釣りも、観光も、市場調査も、もっとすっきりと終われたはずです。

それでも、返還後の香港の街を歩き、昔と変わらないトラムやスターフェリーに乗り、香港の釣り文化に触れ、最後には台風と上海トランジットの洗礼まで受けた今回の旅は、良くも悪くも強烈に記憶に残る遠征となりました。
台風が来なければ、本当に良いキス釣り紀行だったのですが……。